HAMANAYA SHOKUDOU|浜名屋食堂

場末のスナックの可能性

 

肉屋直営の食堂を設計施工。

もともとスナックであった物件。「場末のスナック」という言葉がぴったりの暗くて哀愁が漂いすぎてしまっているような物件だった。ただはじめに踏み入った時、お店として心地よいサイズ感だと直感的に思った。天井高さが4mと2.5mとで大きく高低差があり、面積のコンパクトさを感じさせない気がした。また2.5mの天井の上にはタラップで登れる隠し部屋があった。予算が少ないことやお施主さんがものづくりが好きなことも理由となり、解体から施工までをお施主さんとともに行った。

部材の役割変更

 

はじめは解体もほどほどに抑えて、超短期施工を目指して進める方針でいた。しかし、いざ解体を始めてみると、「やっぱり隠し部屋、取り壊して天井高くしませんか。」という提案がお施主さん側からあった。資金や時間の問題で諦めようとしていたことが、ともに身体を動かすことで乗り越えられた瞬間だと思い、僕は興奮した。さて隠し部屋を解体していくと、RCの中に木の軸組が現れ、しっかりした寸面の構造材が多くあった。捨てるのはもったいないと思い、釘を何本も抜き、棚やテーブル、椅子などに積極的に応用し、役割変更をさせることで、空間の名残を継承することに成功した。